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あおり運転は厳罰に、 高齢者の免許更新も厳格化へ 筆者:高根 英幸

例えば運転中にスマホ画面を注視してしまう、「ながら運転」の危険性については、今さらここで説明するまでもないでしょうが昨年、道路交通法が改正されて罰則が厳しくなってからというもの、シートベルトの非着用と合わせて路上で取り締まりを受けるシーンを見かけることが多くなりました。

検挙された場合、以前は6,000円の反則金と減点1で済んだものが、反則金は1万8,000円、減点3と3倍に引き上げられています。つまり2回の検挙で運転免許の停止処分が科せられるほど、厳罰化されたのです。

さらに、ながら運転が原因で交通事故を起こしてしまった場合、1年以下の懲役または30万円以下の罰金と免停処分が科せられることになっています。実際の取り締まりでは、検挙を逃れようとしたなど悪質な場合は「ながら運転」だけで逮捕されるケースも現れました。

さらに「あおり運転」についても、6月30日の道交法改正により、妨害運転罪として一気に厳罰化されています。

こちらは周囲に危険を及ぼす運転ですから、より厳しく取り締まられることになりました。他のクルマを妨害する目的で「あおり運転」などを行なった場合、即座に免許は取り消し処分となります。

もうすでに、全国で逮捕者も出るなど、ある種見せしめ的な取り締まりが報じられていますが、事の重大さに気付いていないドライバーがいるとしたら、要注意です。

昔は相手の運転で迷惑を被ったら、クルマの動きで怒りを表現するドライバーは珍しくなかったかも知れません。しかし、そもそもクルマを相手に対して振り回すように運転するのは、完全な暴力であり、暴行罪が適用されるケースもある危険な行為なのです。

しかも今はドライブレコーダーやスマホ、防犯カメラで街の様子が事細かに録画されて、その動画がニュースになることも珍しくなく、日本も監視社会へとなりつつあります。これまでの常識を疑うことなく運転していると、大変な事態に巻き込まれかねない時代になっていることを意識する必要があるのです。

そして6月末の道交法改正では、高齢者の免許更新に対しても技能検査が導入されるなど、厳格化の傾向が見え始めています。これは高齢ドライバーによる交通事故が多発していることから、認知能力や運転技能の確認の必要性が高まっていることに対応したものです。

高齢化社会に突入したことで、高齢ドライバーの比率が上昇しており、それによって交通事故に占める割合も増加しているのは当然のことなのですが、高齢ドライバーによる交通事故には死傷者も多いことから、対策が急務となっています。高齢ドライバーによる悲惨な交通事故の報道があってからは、運転免許を返納するドライバーが増えているようですが、クルマを運転しなくなれば解決する、という単純な問題ではありません。

一律に一定の年齢に達したら免許を返納すれば済むという話ではなく、本当に運転免許が必要な人、それほど必要ではない人、運転する能力を維持できている人、運転する能力を失っている人の見極めが重要です。

弊社でも昨今の高齢ドライバー問題を少しでも軽減できるための手段として、新しい商品「ドライビングフィットネス for Senior」を開発しました。これは運転をいつまでも安全に楽しんでいただきたい、という弊社代表の思いと経験を活かした、これまでにない画期的なサービスです。

シニアのためのメニューではありますが、シニアのためだけのメニューではありません。いずれシニアになられる運転が好きなドライバーにも役立てていただける内容となっております。

最新のカメラ映像転送システムを用いて、同乗することなく運転操作を記録するだけでなく、走行中のアドバイスも可能としました。ご自身の運転に問題がないか確認したい方、よりスマートな運転を目指す方に、様々な角度からより快適で安心できる運転のお手伝いをさせていただけるメニューとなっています。9月中旬のサービス開始にご期待下さい。

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